「父が亡くなりました。母はすでに亡くなっているので、相続人は私と2人の妹です。父には借金があったのですが、家と土地を私がもらう代わりに、父の借金は全部私が返済したいと思います。遺産分割協議書にその旨を記載すれば良いでしょうか?」
結論からいうと、遺産分割協議書にその旨を記載するだけでは、借金の支払い義務をあなた一人に限定することはできません。
亡くなった方の借金(債務)は法律上、相続人全員が法定相続分に応じて引き継ぐことになっています。
今回のケースでは、相続人が「あなた+妹さん2人」の3人ですので、原則として借金も3分の1ずつ負担する形になります。
たとえば遺産分割協議書に「借金は全て長女が負担する」と書いたとしても、これは相続人同士の約束に過ぎません。
そのため、債権者(金融機関など)からみると、あなたにも、妹さんにも、それぞれ請求することができてしまいます。
では、どうすればよいの?と思いますよね。
方法としては、主に次の2つです。
① 相続人間の取り決めとして記載する(+実際に支払う)
遺産分割協議書に「借金は長女が負担する」と記載すること自体は可能です。
その上で、実際にあなたが返済していけば、妹さんに迷惑がかかる可能性は低くなります。
ただし、万が一返済が滞った場合は、妹さんに請求がいく可能性は残ります。
② 債権者の承諾を得る
より確実なのは、金融機関などの債権者に相談し、あなた単独での債務引受を認めてもらう方法です。
債権者の承諾を得ることができれば、はじめて正式に「あなた一人の借金」とすることができます。
*ご家族への配慮として「自分が負担したい」というお気持ちはとても自然ですが、法律上の扱いとは少し違う点に注意が必要です。
